PDF-FD療法

PDF-FDとは、Plasma Derived Factor-Freezedry療法の略称で、患者様ご自身の血液に含まれる血漿から成長因子を抽出し、高濃度に凝縮して凍結乾燥保存します。
フリーズドライ加工のため、加工後6カ月間保存が可能です。使用時に生理食塩水で溶解し患部に注入します。
成長因子には、TGF-β、PDGF-AA、PDGF-BB、HGF等が含まれており、炎症の抑制や組織修復を行い痛みの軽減や機能改善を促進する作用があると報告されています。
成長因子とは
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TGF-β形質転換成長因子線維芽細胞・平滑筋細胞の増殖
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PDGF-AA血小板由来成長因子細胞増殖、血管新生・修復、コラーゲン産生
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PDGF-BB血小板由来成長因子血管平滑筋、間葉系幹細胞、線維芽細胞等を増殖
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EGF上皮細胞成長因子上皮細胞の成長促進、血管新生、創傷治癒を促進
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IGF-1インスリン様成長因子1成長ホルモンの働きに関与、骨の成長を促進
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HGF肝細胞増殖因子細胞増殖促進、形態形成を促進
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FGF-4線維芽細胞増殖因子内皮細胞および線維芽細胞の増殖を促進、血管形成を刺激
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VEGF血管内皮細胞増殖因子血管形成を促進
成長因子の作用
- 抗炎症作用
- 患部の修復を促進(修復に必要な細胞を誘導し治癒力を高めます)
- ヒアルロン酸やコラーゲンの産生を促進

適応疾患
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膝変形性膝関節症、半月板損傷、膝靱帯損傷、膝蓋腱炎、ランナー膝など
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股関節変形性股関節症、股関節炎など
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手腱鞘炎、手根管症候群、関節リウマチ、母指CM関節症など
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肘肘靱帯損傷、テニス肘、ゴルフ肘など
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腰筋・筋膜性腰痛症、椎間関節性腰痛など
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肩肩腱板損傷、変形性肩関節症、四十肩・ 五十肩など
治療の流れ
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1診察・相談
PDF-FD療法の適応があるかを確認させていただきます。
適応がある場合は、治療についてご説明させていただきます。 -
2採血
当院で採血します。患者様から約51mlの血液を採取して、加工センター(株式会社Waqoo)で感染症検査(HIV、HBV、HCV、梅毒)を行い、陰性を確認しPDF-FDを作成します。
陽性の方は加工できませんので、血液検査代金(税込12,000円)のみご負担いただき、残りはご返金いたします。 -
3PDF-FD作成
加工センターにて血液から成長因子を抽出してPDFを作成し、凍結乾燥します。2~3週間ほど時間を要します。
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4注射
凍結乾燥してあるPDF-FDを生理食塩水で溶解後、患部に注射します。
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5診察
1~4週間後を目安に診察を行います。
治療効果
自己修復能を高める・炎症を抑える・組織の修復により疼痛軽減と機能改善がみられます。早い方は3日程度から1か月ほどで効果が出てきます。持続効果は1か月から最大1年ほどとされています。
治療の注意事項(副作用など)
- 注射した部位の痛みや皮下出血が発生する場合があります。
- 稀に注射部位が1週間ほど腫れてしまうことがあります。
治療後の注意点
- 当日は注入部位を濡らさないために入浴を控えてください。翌日からは問題ありません。
- 注入部は清潔に保つよう心掛けてください。
- 注入後1か月ほどはヒアルロン酸や痛み止めの注射は避けていただきます。
- 注入後数日間は痛みや腫れ・熱感が出現することがあります。
また、長時間の入浴や運動・飲酒などにより痛みが強くなる場合があります。激しい運動などは避けてください。
その他
- 持病をお持ちの場合、必ず事前に医師にご相談ください。
- 体調不良時の採血や血液の状態によって、ごく稀に加工が出来ない場合がございます。
その際や血液輸送時に採血管が万が一破損してしまった場合などの時は、再度採血をお願いすることがありますのでご了承ください。
費用
税込1回(1セット)
120,000円
お支払方法
- 現金一括
- クレジットカード(一括/分割<2回>)
よくある質問
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保険適用や医療費控除の対象になりますか?
現状では保険適応ではありません。
ただし、PDF-FD療法にかかる費用は医療控除対象となりますので、詳しくは税務署にご確認してください。 -
効果はどのくらい持続しますか?
およそ1年となります。長い方ですと2年持続した方もいます。 -
年齢制限はありますか?
医師の判断になりますが、10代から90代の方で実施例がございます。 -
ヒアルロン酸注射やステロイド注射に比べて効果はどうですか?
自己血から抗炎症作用や傷の修復を促進する成長因子を抽出し濃縮するため、 長期的に疼痛軽減や機能改善が見込めます。ヒアルロン酸注射やステロイド注射は 効果が約1~2ヶ月ほどに対して、PDF-FD療法は約1年と言われています (効果には個人差があります)。 -
PDF-FD注射後はリハビリ療法を続けたほうがよいですか?
注射後、治療効果を早めるのにリハビリ療法は有効と考えます。 -
治療が受けられない方はいますか?
癌治療中の方、過去に血液や骨の悪性腫瘍を患ったことがある方、人工関節部位の治療希望の方などは治療を受けることができません。 -
薬を服用していますが、採血時に薬の中止など制限はありますか?
特に制限はございません。ご心配の場合は相談ください。 -
治療の安全性についてはどうでしょうか?
自己血を使用するため、感染やアレルギー反応などの危険性は極めて少ないです。
塩化カルシウム不使用の血液由来100%の無添加加工のため安全性が高いとされています。 -
支払い方法を教えてください。
自費診療となります。支払いは現金一括、もしくはクレジットカード(VISA/Mastercardのみ対応可)1回または2回払いとなります。